奥野祐次先生のコラム

COLUMN
COLUMN.58

特集 ひざの痛み その1  軟骨がすり減っていると痛い?

多くの膝(ひざ)の痛みは誤解されていることがあります。まず、ひとつの大きな誤解は「軟骨がすり減っているから痛い」というものです。確かに膝に痛みのある人で、レントゲンを撮ると軟骨が磨り減っている人をたくさん見かけます。ただし、それが痛みの原因とするのは実は間違いです。

例えば、下のレントゲン写真を見てください。

この2枚は別々の方の写真です。左をAさん、右をBさんとします。

ここで質問です。
どちらの人の膝が痛いでしょう?

Aさんの方が痛いように見えます。Aさんのレントゲン写真は、矢印の部分の骨と骨の隙間(これが軟骨)がすり減って潰れてしまっています。ですが、この2人の場合には、Bさんの方が痛かったのです。Aさんは「全く痛くない」と言っていました。Bさんが「膝が6ヶ月間、痛くてしょうがない」と言って受診された方です。

もちろん、これは極端な例です。「膝が痛いです」という人で軟骨が磨り減っている人は非常にたくさんいます。でも実際には、この写真のように、レントゲンでは説明できない痛みがたくさんあるのです。もっと言うと「レントゲンで痛みを評価することなど、ほとんどできない」のです。それでは、このBさんは、なぜ痛いのでしょうか?

続きは「特集 膝の痛み その2」で話します。

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