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声が枯れる・喉の違和感が治らない、慢性喉頭炎と声帯炎のカテーテル治療
こんにちは。痛みの専門医、オクノクリニックの奥野祐次です。
「風邪は治ったのに、喉のイガイガだけが残っている」
「声のかすれが続き、高い声や大きな声が出しにくい」
そんな症状にお悩みではありませんか? 特に、歌手や声優、ナレーター、講師など、日常的に声を使う方にとって、長引く声の不調は仕事や生活に大きな影響を及ぼします。
結論から言うと、長引く喉の違和感や声のかすれには、声帯や喉の周囲に残った慢性的な炎症が関係している可能性があります。
さらに、その炎症が長引く背景には、炎症部分に増えた異常な血管、いわゆる「モヤモヤ血管」が関係している場合があります。
主な症状: 声のかすれ、声が出しにくい、痰が絡む、喉の詰まり感、繰り返す咳払い、後鼻漏など。
考えられる病気: 慢性喉頭炎、声帯炎、慢性上咽頭炎など。
当クリニックで行う治療: 症状や検査結果を確認したうえで、モヤモヤ血管を減らすカテーテル治療を検討します。
今回は、長引く喉の違和感や声の不調と「モヤモヤ血管」の関係、カテーテル治療についてわかりやすく解説します。
最近増えている、長引く喉と声の不調
風邪や新型コロナウイルス感染症などをきっかけに、喉の痛みや声のかすれが生じることがあります。
通常は感染症の回復とともに症状も改善していきますが、感染後も喉の違和感や声の出しにくさが長期間続く方がいます。実際に当クリニックにも、「風邪は治ったのに声が元に戻らない」「話し続けると喉が詰まってしまう」といったご相談が寄せられています。
歌手や声優、ナレーター、講師など、声を使うことが仕事に直結する方にとっては、わずかな声の変化でも大きな問題になります。
ポリープがないのに不調が続く?慢性喉頭炎・声帯炎の症状
「長引く声の不調」と聞くと、声帯ポリープを想像する方も多いかもしれません。
しかし、喉や声帯を観察してもポリープや声帯麻痺などの明らかな異常が見つからず、声帯に腫れや赤みが残っていることがあります。このような状態は、「慢性喉頭炎」や「声帯炎」と診断されることがあります。
また、鼻の奥にある「上咽頭」という部分に炎症が残る「慢性上咽頭炎」を併発している場合もあります。
具体的には、次のような症状がみられます。
* 高い声や低い声が出しにくい
* 声量が出ない
* 話し続けると声がかすれる
* 朝起きると痰が絡む
* 喉の奥が詰まったように感じる
* 痰が絡み、何度も咳払いをしてしまう
* 鼻水が喉の奥へ流れる感じがする
* 首こりや肩こり、頭の重さを伴う
声のかすれや喉の違和感には、声帯ポリープ、逆流性食道炎、アレルギー、感染症、腫瘍など、さまざまな原因があります。そのため、症状が長引いている場合は、まず耳鼻咽喉科で詳しい診察を受けることが大切です。
長引く炎症に関係する「モヤモヤ血管」
炎症が起きた場所には、傷ついた組織を修復するために新しい血管が作られます。通常であれば、炎症が治まるにつれて血管も減っていきます。
しかし、炎症が長引くと、必要以上に増えた異常な血管がその場所に残ることがあります。私たちは、この異常な血管を「モヤモヤ血管」と呼んでいます。
モヤモヤ血管は正常な血管と比べて構造が不安定で、血管の外へ水分が漏れやすいという特徴があります。声帯や喉の周囲にモヤモヤ血管が増えると、むくみや腫れ、痰などの症状につながる可能性があります。
その結果、声が出しにくくなったり、痰が絡んで咳払いが増えたり、喉の違和感が長く続いたりすることがあるのです。
慢性喉頭炎・声帯炎に行われる一般的な治療
慢性喉頭炎や声帯炎では、原因や症状に応じて、声の安静、薬物療法、吸入治療、ステロイド治療などが行われます。
また、慢性上咽頭炎に対しては、上咽頭へ薬剤を塗布する「Bスポット療法(EAT)」が行われることがあります。
これらの治療によって改善する方がいる一方で、一時的に良くなっても症状を繰り返す方や、十分な改善が得られない方もいます。
モヤモヤ血管を減らす「カテーテル治療」
一般的な治療を受けても症状が続く場合、当クリニックでは、喉や声帯の周囲にできたモヤモヤ血管を減らすカテーテル治療を検討することがあります。
カテーテル治療とは、極細のチューブを血管の中へ挿入し、炎症が起きている部分の近くまで進め、異常な血管に対して薬剤を投与する治療です。
喉や鼻から器具を挿入して治療する方法ではありません。局所麻酔を行い、足の付け根などの血管からカテーテルを挿入します。
治療時間や治療後の経過には個人差がありますが、体への負担や傷跡をできるだけ抑えられる治療方法です。治療の適応については、これまでの経過や症状、耳鼻咽喉科での検査結果などを確認したうえで慎重に判断します。
声を使う仕事の方からも寄せられるご相談
当クリニックでは、歌手や声優、ナレーター、講師など、声を使う仕事をされている方の治療も行っています。
治療後には、次のような変化を感じる方がいます。
* 高い声が出しやすくなった
* 必要な声量を出せるようになった
* 公演中、話している途中の咳払いが減った
* 長時間話しても声が続くようになった
* 喉の詰まり感や違和感が軽くなった
ただし、治療による変化や効果には個人差があり、すべての方に同じ改善がみられるわけではありません。
長引く声のかすれや喉の違和感でお悩みなら
「喉のイガイガがなかなか治らない」
「声のかすれや出しにくさが続いている」
「ポリープなどの異常はないと言われたのに、声が元に戻らない」
そんな症状にお悩みの方は、喉や声帯に慢性的な炎症が残っている可能性があります。
まずは耳鼻咽喉科で、ポリープや声帯麻痺、腫瘍など、ほかの病気がないかを確認することが大切です。そのうえで、一般的な治療を受けても症状が改善しない場合には、モヤモヤ血管を対象としたカテーテル治療が選択肢になることがあります。
長引く喉の違和感や声の不調を諦めず、ぜひ一度、オクノクリニックへご相談ください。