奥野祐次先生のコラム
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もやもや血管って何なのですか?
ご質問ありがとうございます。
モヤモヤ血管とは、ヒトの身体にできてしまった「異常な毛細血管」のことを言います。
しかも治りにくい痛みの原因となります。
まずは下の2枚の写真を見て下さい。
この写真は私(奥野祐次)が慶応大学の大学院で研究していたころに撮影した顕微鏡の写真です。
上が正常な毛細血管で、下にあるのがモヤモヤ血管です。
正常な毛細血管は、きれいに整備されています
ヒトが生きていくには欠かせないものです。
ところが、モヤモヤ血管というのは、同じような血管なのですが、整然としていません。
ぐちゃぐちゃとした構造になっていて、過剰に増えてしまっています。
この写真は手の血管を示しています。黒い線が血管です。
上が正常の手の血管。下は手に痛みのある人の血管です。
異常な毛細血管は、「モヤモヤ」して見えるため、モヤモヤ血管と名付けています。
そして重要なことは、五十肩やひざの痛みなど、長く続く痛みの場所には、このようなモヤモヤ血管ができてしまっているということです。
数か月、あるいは1年も2年も痛い、そんな場所には、このような「モヤモヤ血管」が長い間、居座っていることになります。
上の2つの写真は左肩の血管です。
上側は正常な肩の血管で、下側は五十肩の血管。
五十肩で青い矢印がついているところが「モヤモヤ血管」です。
モヤモヤ血管とは「炎症でできる血管」と言っても差し支えありません。
ですから、1年も2年も痛い場所には、1年も2年も炎症が続いていることになります。
それでは、なぜ、モヤモヤ血管がある場所が痛むのでしょう?
実は人間の身体には「血管と神経が一緒に増える」という性質があります。
つまり、血管の増えているところには神経も新たに伸びてしまうのです。
そしてこの神経が痛みの原因になることがわかってきました。
詳しくは次のコラムをお読みください。
また、もやもや血管について、その原因や治療法まで、
一冊の本にまとめていますので
ご興味のある方はこちらからどうぞ!