治療実例

INSTANCE

マラソン選手に生じた難治性ハムストリングス付着部炎の症例

女性 / 代 / 在住 / マラソン選手

受診までの経過SIGN AND SYMPTOM

マラソンの日本代表に選ばれたことがある現役選手です。約1年前、左足つけ根の走っている時の違和感、疼痛を自覚するようになりました。病院を受診したところ、左ハムストリングス腱付着部炎と腱不全断裂を指摘されました。その後2ヶ月間練習を休み、若干痛みが軽快したため、徐々に練習量を増やしていきました。無理をして試合に出場していましたが、自分が思っている最大のパフォーマンスが発揮できていませんでした。その後半年経過してから痛みがさらに増悪し、練習ができなくなりました。病院を受診して、MRIを施行したところ、坐骨結節部の著名な水腫を指摘され、絶対安静を指示されました。安静にしても水腫が軽快しなければ手術の必要があり、手術をすると1年間試合に復帰ができないと整形外科医に言われて、とても悩んでいました。チームの監督に勧められて当院を受診されました。

MRIではハムストリングス腱付着部に著名な浮腫像があり、強い炎症が起きていることが想定され、われわれの行なっているカテーテル治療が有効であると考えられました。御本人は年齢を考えると大きな手術を受けて1年間休むと試合復帰できなくなるので、可能性があるなら日帰りで行えるカテーテル治療を受けたいと言われ、治療を行いました。

治療時の所見FINDINGS

ランニングをしている時の疼痛部位、長時間の座位で疼痛が出現していること、MRIの所見から、もやもや血管の存在が疑われました。カテーテル検査の結果腸骨動脈という血管から枝分かれしている、ハムストリングスの腱付着部を栄養している血管にもやもや血管を認めました。同部位を治療しました。

治療後の経過FOLLOWING THERAPY

治療後徐々に痛みが軽快し、2週間程度で座っている時の痛みが軽快してきていました。治療1ヶ月後のMRIで坐骨結節の浮腫像の軽快を認め(図)、徐々に運動を再開しました。練習は主にトラックを左回りに走るので、カーブでは走っている時に左足が軸になります。1年前に疼痛が出現してから練習のスピードを上げると、痛みのために左足に荷重がかかるのを避けるためか、十分に力が入っていなかったのですが、今回久しぶりに左足を軸に力を入れることができるようになり、ちゃんと体が浮く感じを実感しています。1年ぶりに本来の走りができるようになったと、喜びを感じておられます。

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