治療実例

INSTANCE

実業団選手に生じたアキレス腱炎の治療実例

男性 / 20代 / 千葉県在住 /

受診までの経過SIGN AND SYMPTOM

今回紹介したい方はアキレス腱炎で悩んでいた実業団に所属する中距離走選手です。

20代の後半になってから自己記録が伸び始め、国内の選考レースにも出るようになっていました。練習量を上げてもっと記録を伸ばしたいと思っていた29歳のときに、アキレス腱に痛みが生じるようになりました。

3月に痛みが出始めて、マッサージやPRP注射、衝撃波などの治療も受けましたが、効果が見られず、もう痛みを治すことはできないのかも?と思っていたころに、他のチームに所属している選手が運動器カテーテル治療を受けて良くなったという話を聞いて、10月に当院を初めて受診されました。

記録を伸ばしたいということで当然焦っていたようですが、エコーでは異常な血管がしっかり観察でき、アキレス腱自体も、普通の状態よりも1.5 倍ほど腫れていました。

腱という場所は、もともと血管が少ない組織(専門的に言うと、乏血管組織といいます)です。腱には血管があればあるほど良いというものではなく、むしろアキレス腱のような強い力が加わるところでは、血管が入り込んでしまうことで、反対にデメリットが大きいことが知られています。

エコーでアキレス腱内に血管が入り込んでいることをお見せしながら、これを治療することで痛みだけでなく腱の状態も良くなりますよ、ということをご説明して治療をすることにいたしました。

治療時の所見FINDINGS

エコーで血管が増えていた場所に一致して、血管撮影では異常な血管が観察できました。この異常な血管を減らすように、カテーテルという細いチューブの先端から薬剤を投与して治療を終えています。
治療自体は40分ほどで終わりました。治療中も画面で確認しながら治療を受けていただいたため、安心して受けることができたとおっしゃっていただきました。

治療後の経過FOLLOWING THERAPY

治療後すぐには痛みの変化はありませんでした。治療から2週間ほどして練習をしたところ、翌日には痛みが出ている状態だったため、さらに2週間安静にしてもらいました。

治療後1か月の段階で、エコーで観察したところ、血管の信号が減少していたため、これなら練習を再開しても良いと判断しました。今度は無事に痛みが出ることなく練習を終えました。2か月後に来た際には、アキレス腱の腫脹も改善していました。若干の圧痛(押して痛い)があるものの、走る際にも全く痛くなく練習ができていると話してくれました。

現在は治療から2年が経過していますが、アキレス腱の痛みはぶり返すことなく競技ができています。

アキレス腱炎は治療が難しいとあきらめてしまっている方は、ぜひ運動器カテーテル治療も検討してみてください。





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