治療実例
INSTANCE「思い切り部活がしたい」長引く腰椎分離症をカテーテル治療で克服し、大会復帰を果たした高校1年生
男性 / 10代 / 東京在住 / 学生 バトミントン部
受診までの経過SIGN AND SYMPTOM
今回ご紹介するのは、中学生の頃から腰痛に悩まされ、高校でバドミントン部に入部した後に痛みが悪化してしまった高校1年生の患者さんです。
患者さんは中学生の頃に卓球部に所属しており、当時から時々腰が痛むことがありました。その都度、自宅近くの接骨院に通ってやり過ごしていたそうです。高校生になってバドミントン部に所属しましたが、5〜6月頃から痛みの回復が遅くなり、症状が徐々に悪化していきました。
なかなか痛みが引かないため、11月に整形外科を受診してMRIを撮ったところ、「腰椎分離症」と診断されました。12月からは専用のコルセットを作り、リハビリを続ける生活が始まりましたが、日常生活で立ったり座ったりするだけでも痛みを感じる状態でした。
患者さんご本人は「痛みがなければ、思い切り部活がしたい」という切実な思いを抱えていらっしゃいました。また、付き添われたお母様も「もう少し早く整形外科に連れて行っていれば…」とご自身を責められており、「泣きすがる思いで、どうにかしてあげたい」とネットで当院見つけ受診されました。
治療時の所見FINDINGS
10代のスポーツを頑張る方に多い「腰椎分離症」は、ジャンプや腰を反らす動作の繰り返しによって、腰の骨の弱い部分(関節間部)に生じる疲労骨折です。
お持ちいただいたMRI画像を詳しく確認したところ、疲労骨折を起こしている部分に白い影が確認できました。実は、骨が治ろうとする過程で「異常な血管(モヤモヤ血管)」が神経と一緒に増えると、この部分に慢性的な炎症が起きてしまいます。この増えすぎた異常な血管と神経こそが、長引く激痛の本当の原因であり、さらには骨がくっつくのを邪魔してしまう要因でもあります。
そのため、痛みの原因となっている異常な血管だけにアプローチする「運動器カテーテル治療」を行うことになりました。カテーテル治療は局所麻酔を用い、鼠径部から極細のチューブを痛みのポイントまで進め、薬をピンポイントに流し治療する負担の少ない治療です。点滴の針のような小さな傷しかつかないため、入院は不要で日帰りで受けていただけます。
治療後の経過FOLLOWING THERAPY
3月にカテーテル治療を行ったところ、効果はしっかりと現れました。治療からわずか1週間後には日常生活での痛みが軽減し、約2週間後には部活の練習を再開することができました。練習後も痛みが出ることなく、非常に順調に改善しました。
その後も痛みがぶり返すことなく経過し、6月にお話をうかがったところ「ジャンプは避けながらも、みんなと同じメニューで8割程度の力で練習できている」とのことでした。7月にはダブルスの大会に出場する予定となり、8月の合宿に向けて段階的に運動量をフルに戻していく目標も立てられるまでになりました。
「もう思い切りスポーツはできないかもしれない」と諦めかけていた患者さんが、痛みのない日常を取り戻し、不安を感じることなく再びコートに立てるようになったことは、私としても非常に大きな喜びです。
腰椎分離症で「長期間コルセットをつけて休んでいるのに痛みが取れない」とお悩みの方は多くいらっしゃいます。もし同じように、長引く腰の痛みで大好きなスポーツができずにお困りの学生さんや親御さんがいらっしゃいましたら、異常な血管を治療するという新しい選択肢をぜひご検討ください。




