治療実例
INSTANCE30年来の片頭痛と吐き気、様々な専用薬を試しても治らなかった激痛がSTA動注で改善した治療実例
女性 / 50代 / 埼玉在住 / 会社員
受診までの経過SIGN AND SYMPTOM
今回ご紹介するのは、約30年前からひどい片頭痛に悩まされ続けてきた女性の方です。
症状は単なる頭痛にとどまらず、肩回りが強く張り、激しい吐き気や目の奥の痛みを伴うものでした。痛みが辛すぎて夜も眠ることができず、夕方になると痛みが起きては治るというサイクルを繰り返していました。さらに、外出すると必ずと言っていいほど片頭痛が起きてしまい、日常生活に大きな支障をきたしていました。
発作の際には、頭痛が起きる前の予兆(閃輝暗点など)が見られるため、眼科や脳神経外科を受診しMRI検査なども受けました。そこで片頭痛と診断され、「アマージ」などの片頭痛専用の治療薬を処方されました。
しかし、月に何度も発作が起きるため、発作を抑えるために毎日飲むタイプの予防薬も数年にわたり試しましたが、痛みの回数が減るといった効果は全く得られず、結局その薬は飲むのをやめてしまいました。アマージを服用すれば一時的に吐き気や目の奥の痛みは抑えられましたが、根本的な解決には至らず、薬を手放せない不安な日々が長年続いていました。
患者さんは頭痛のほかに重度の肩こりに対して当院を受診され、肩こり動注により症状の軽減を実感されていました。その後、以前から続いていた頭痛についてもご相談があり、診察しました。
治療時の所見FINDINGS
詳しく診察を行った結果、長年の痛みの原因として、頭皮の血管であるSTA(浅側頭動脈)の周囲に炎症が起き、血管が異常に拡張していることが疑われました。
そこで、この拡張した血管の炎症を鎮めるために、こめかみ付近から非常に細い針を用いて薬剤を直接注入するSTA動注治療を行いました。
この血管は頭蓋骨の外側を走っているため、薬剤が脳内に到達することはなく、安全に行える治療です。治療の際、薬剤が入っていくと患部に「ヒヤッとする」感覚や、少しピリッとする感覚があり、滞っていた部分に薬がしっかり届いていることが確認できました。
治療後の経過FOLLOWING THERAPY
STA動注治療後、長年手放せなかった頭痛薬の服用回数が劇的に減少するという驚くべき改善がありました。
治療前は月に20回も片頭痛発作が起き、その度に専用薬の「アマージ」を内服していました。その後、予防薬の注射(アジョビ)を開始して月に8〜10回程度に発作は減っていたものの、「薬を服用しないで済むこと」はこれまでの経過で一度もありませんでした。
しかし、1回目のSTA動注治療を行った後、ここ1ヶ月で頭痛を感じたのは6〜7回あったものの、実際に薬を服用したのはわずか1回のみとなりました。頭痛が起きても「薬を飲もうかな」と迷っているうちに自然と良くなることも増え、薬を飲まずに済むようになったのは大きな進歩です。 さらに、定期的に打っていた予防薬の注射も、通常4週間に1回のところ、6週間空けても問題ないほど症状が安定しています。
結果的に症状は徐々に良くなってきており、患者さんの状況を見ながら2回目のSTA動注を受けていただきましたが、現在は非常に好調に過ごされています。 30年間、様々な薬を試しても「薬で痛みをやり過ごすしかない」と諦めかけていた片頭痛でしたが、原因となっている血管に直接アプローチすることで、薬に頼らない生活を確実に取り戻しつつあります。



