治療実例

INSTANCE

20年来の群発頭痛に悩む医師が、STA動注治療で劇的に改善した症例

男性 / 40代 / 兵庫県在住 / 医師

受診までの経過SIGN AND SYMPTOM

群発頭痛は、数年に一度、一定の期間(群発期)に集中して激しい頭痛発作が繰り返される、極めてつらい疾患です。

その痛みは「目の奥をえぐられるよう」と表現され、あまりの激しさに英語では「スイサイド・ヘデック(Suicide headache)」と呼ばれるほどです。男性に多く、20代から40代の働き盛りの方に多く見られます。

今回ご紹介するのは、学生時代から20年以上にわたり、この群発頭痛に悩まされてきた医師の方です。数年に一度、群発期が来ると、毎日決まった時間(主に夕方から夜)に右側の頭部に耐えがたい激痛が走ります。

さらに、この期間はお酒を一口でも飲むと必ず発作が起きるため、大好きな飲酒も一切断たなければならないという、まさに「地獄」のような数週間を過ごしていました。

2025年11月、国際学会や自身の出版記念パーティーが重なり、多忙によるストレスがかかったタイミングで再び群発期が始まりました。通常であれば一度始まると1〜2ヶ月は続くため、今回も長期戦を覚悟していたとのことです。

そんな時、知り合いの医師より当院の頭痛に関する新治療の話を聞き、これなら治るかもしれないと希望をもって来院されました。

治療時の所見FINDINGS

診察で症状を詳しく聞いたところ、右側の側頭部に激しい痛みがあり、これまでの知見から頭皮の血管STA(浅側頭動脈)の周囲が炎症をおこし血管が拡張していると診断しSTA動注治療を行いました。

これは、こめかみ付近を走る浅側頭動脈に非常に細い針を刺し、炎症を抑える薬を直接注入する治療です。この血管は頭蓋骨の外側を走っているため、薬が脳の中に行くことはなく非常に安全に施行できます。

治療自体はわずか1分ほどで終了しました。

治療後の経過FOLLOWING THERAPY

驚くべきことに、治療を行ったその日の夜から、あんなに苦しんでいた頭痛が全く出なくなりました。通常であれば1ヶ月は続くはずの群発期が、治療からわずか1日で劇的に収まりました。

群発頭痛は、一度始まると一般的な鎮痛薬ではコントロールが難しく、トリプタン製剤の自己注射や高濃度酸素吸入などで対処するしかありませんでした。しかし、これらの治療はあくまで一時的な対応に過ぎず、群発期そのものを乗り切るのは至難の業です。

今回の症例のように、拡張した血管に直接アプローチするSTA動注は、群発頭痛の新しい選択肢として非常に大きな可能性を秘めています。
「この痛みがいつまで続くのか」という恐怖と闘っている患者さんは少なくありません。じっとしていられず壁に頭をぶつけてしまうほどの苦しみは、経験した人にしか分からないものです。そんな方にこそ、この「数分で終わり、その日から生活が変わる可能性がある」治療があることを知っていただきたいです。長年悩み続けている方も、諦めずにぜひ一度ご相談ください。





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