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全頭型脱毛症(自己免疫性、円形脱毛症の重症型)に対して、STA動注治療が効果的であった症例

女性 / 40代 / 東京都在住 / ダンサー

受診までの経過SIGN AND SYMPTOM

日常生活の中で、突然髪の毛が抜けたり頭部の一部がはげたりすると、大きな精神的ショックとなります。どうすればよいのか分からず、髪を隠したり、薬で何とか治せないかと考える方も多いでしょう。しかし、薬の副作用や効果の限界から治療が難しい場合も少なくありません。

今回ご紹介するのは、自己免疫性の「全頭型脱毛症」と呼ばれる最も重症な脱毛に悩まれた40代女性の方です。当院のカテーテル治療とSTA動注により、髪の毛が再び生え、日常生活を取り戻すまでに回復した症例になります。

患者さんはダンサーとして活動し、長い髪の毛を活かしたモデルとしても活躍されていました。ところが2022年12月頃から急に髪の毛が抜け始め、翌年1月に脱毛症の専門外来を受診したところ「自己免疫性脱毛症・全頭型(最重症タイプ)」と診断されました。いわゆる「円形脱毛症」のように1か所に生じるタイプではなく、頭皮全体の髪の毛が失われる重症例です。

2023年2月より入院して「ステロイドパルス療法(点滴でステロイド剤を全身投与する治療)」を受けましたが、3か月間経っても効果がなかったそうです。この治療に使うステロイドは強力に炎症を抑える効能がありますが、繰り返すと副作用のリスクも高く、繰り返し受けられるものではありません。その後も髪の毛が生えてくる兆しがなく、先の見えない状況でした。

治療方法が他にないかと必死に思いを巡らせていたところ、以前よりダンスによる肩や臀部の痛みでオクノクリニックを受診しており、長引く痛みの原因として血管をターゲットに炎症を抑える治療を経験したことを思い出し「脱毛が起きている頭皮の炎症にも同様のアプローチが効く可能性があるかもしれない」と考え、当院に相談されました。

治療時の所見FINDINGS

診察をすると頭皮全体に赤みと熱感があり、異常な血管「モヤモヤ血管」が頭皮に生じて強い炎症反応が続いていることが確認できました。一部だけではなく、頭部全体に広がっていることから、浅側頭動脈(STA)と後頭動脈のカテーテル治療を提案しました。

治療は浅側頭動脈(STA)と後頭動脈にアプローチし、炎症の原因となるモヤモヤ血管を減らす薬をピンポイントに注入することで治療を終えました。このカテーテル治療は、薬の全身への影響が最小限となるため副作用の心配がほとんどありません。また局所麻酔を使い日帰りで治療ができるため入院は不要で、治療後は1時間ほどの休憩ののちにご帰宅いただけます。

治療後の経過FOLLOWING THERAPY

治療直後から頭皮全体の赤みや熱っぽさが無くなりました。2か月後には発毛の兆候がはっきりと確認できました。
2回目の治療は1~2分ほどで終わるSTA動注を実施しました。STA動注とはこめかみ近くにある浅側頭動脈に非常に細い針を使って、モヤモヤ血管を減らす薬を注入します。

2回目の治療後、2か月で頭皮全体に発毛が進み、地肌が目立たなくなるほどまで回復しました。治療開始から1年後には髪が耳を隠すほどの長さまで生え揃い、外見上は重度の脱毛症だったことがわからない状態にまで改善しました。

治療から2年半たった現在は良好な発毛状態を維持されており脱毛症の再発は認められていません。

長い髪を生かしてモデルをしていたにもかかわらず、その髪の毛が突然抜け落ち、自身の見た目が大きく変わってしまう。その精神的な負担は計り知れません。原因も分からず、日ごとに髪の毛が抜けていく状況は、不安と恐怖そのものだったと思います。

円形脱毛症(脱毛症)で悩む方の多くは「恥ずかしい」「人に見られたくない」と感じ、鏡を見るたびに胸が締め付けられるようなつらい思いをされています。そんな悩んでいる困っている方へ「治せる可能性がある」「再び笑顔を取り戻せる」ことを知って欲しいです。

カテーテル治療は、浅側頭動脈や後頭動脈といった頭皮に関わる血管にアプローチし、炎症を抑えることで発毛を促す新しい治療法です。脳への影響はなく、体への負担も少ないため、安心して受けていただけます。

髪を失うことは身体だけでなく心にも大きな傷を残します。この治療法を、ご本人はもちろん、ご家族や大切な方に知ってもらいまた笑顔を取り戻してもらいたいです。





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