治療実例
INSTANCEあまりに頻繁に繰り返す痛風発作!!カテーテル治療が有効だった症例
男性 / 30代 / 海外在住 / 海外駐在員
受診までの経過SIGN AND SYMPTOM
痛風の発作は様々なことが引き金になります。運動中や日常生活のちょっとした動きでも、痛風の発作や痛みを誘発することがあります。
ひとによってはどんどんと発作の間隔が短くなっていき、仕事や趣味、普段の生活にも大きな影響を与えます。早めの有効な対処が、今後の生活の質を左右するといっても過言ではありません。
今回ご紹介するのは、あまりに頻繁に繰り返す痛風発作に悩まされていた30代男性の症例です。30代前半で初めて痛風発作を経験。それ以来、1年に一度のペースで発作が起きていましたが、昨年からは半年に一度と間隔が短くなっていき、とうとう1,2か月に1度のペースで発作が生じるようになってしまいました。
痛みの場所は主に足の親指の付け根で、時には足首まで痛みが広がることもありました。
土踏まずの辺りにも違和感が生じるようになり「今までと違う場所が痛くなるなんて」と不安を覚えました。
発作の際は3―7日ほどで痛みは引くものの、「スポーツするたびに痛みが出て楽しめない」「靴を履くだけで違和感がある」「将来歩けなくなるのでは」という漠然とした不安を抱えていました。
症状がひどいときは歩くだけで痛いときもありましたが、冷やしたり安静にする程度で、「しょうがない」と半ばあきらめていたそうです。しかし、発作の間隔が短くなり痛みも強くなってきたことから、「このままでは生活に支障が出る」と感じ、ネットで調べて当院を知り、海外の勤務からの帰国のタイミングでオクノクリニックの初診を受けられました。
治療時の所見FINDINGS
初診時、右足の親指の付け根に軽い腫れと熱感がありました。エコー検査では、関節周囲に炎症と血流の増加(モヤモヤ血管)が確認されました。炎症部分が重症だったためカテーテル治療を提案しました。足の付け根(鼠径部)より極細のチューブを血管に挿入し炎症がある右足の親指付近まで進めます。患部に直接お薬を流しモヤモヤ血管を治療しました。
治療後は1時間ほどお休みいただきご帰宅できます。入院が不要で身体に負担の少ない治療です。
治療後の経過FOLLOWING THERAPY
治療直後は、カテーテルを入れた鼠径部に少し突っ張るような感覚がありましたが、数日で消えました。親指の付け根の痛みも「少し楽になったかな」という程度の実感でしたが、勤務先の海外へ戻られてからLINEで経過を伺うと、大きな変化があったことを教えてくださいました。
「靴を履くのが楽になった」「運動中も怖くない」「痛みを気にせず生活できる」とコメントをいただきました。帰国中にしっかり痛風の痛みと向き合うことができてよかった。こわごわスポーツをするのと、治療をして“もう大丈夫”と思って体を動かすのとでは、気持ちの面で全く違うと感じられたそうです。
痛風は身体の痛みだけでなく、“また痛くなるのでは”という不安が日常生活を縛ってしまう病気です。
今回の治療で、その不安を取り除き、スポーツや仕事も前向きに取り組めるようになったことが何よりの成果といえます。この患者さんは1年が経過した現在も、痛風発作は再発していません。
カテーテル治療は、炎症を起こしている血管に直接アプローチできる身体への負担が少ない方法です。 痛みが続いたり、発作の間隔が短くなってきた方は、悪化する前にぜひご相談ください。