治療実例
INSTANCE30年続く乳腺症の痛みを和らげたカテーテル治療の症例
女性 / 50代 / 千葉県在住 / 会社員
受診までの経過SIGN AND SYMPTOM
乳腺症は、主に生理前になると乳腺に強い痛みが生じてしまう病気です。症状が悪化すると生理に関係なく常時痛みが続くこともあります。
乳腺症の痛みは時として非常につらいものになることもありますが、乳腺外科に行っても「ガンではないから心配しなくてよい」などと言われて、治療法が提案されずに困っている方が多くいらっしゃいます。
今回、ご紹介するのは、50代の会社員の方です。この方は20代の頃から胸の痛みに悩まされ、月経前になると痛みが強くなり、生理が終わるといったん落ち着く、典型的な乳腺症の症状をお持ちでした。しかし、40代、50代になると、月経周期に関係なく常に痛みが続き、日常生活にも支障をきたすようになりました。
例えば、机に胸が軽く触れるだけで強い痛みを感じたり、飛んだり走ったりすることができなくなったそうです。また、長時間のパソコン作業で胸に圧がかかる姿勢も取れなくなり、仕事にも支障が出ていました。
「この痛みとは付き合っていくしかない」と考えていたころに、インターネットの検索で、オクノクリニックの最新の痛みの治療があると知り、当院を受診されました。
治療時の所見FINDINGS
MRI検査を行った結果、乳腺内に痛みの原因となる「モヤモヤ血管」が確認されました(画像)。「モヤモヤ血管」とは、正常では認められない異常な血管のことで、神経が一緒になって増えて、つらい痛みの原因になってしまうものです。この患者さんにはカテーテル治療を提案しました。この治療では、0.6㎜の細いカテーテルを用いて余計にできた血管にお薬を流し、モヤモヤ血管を減らす治療をしました。治療時間は約20分ほどで終わる日帰りの治療です。
治療後の経過FOLLOWING THERAPY
治療から1か月後に、患者さんが再度受診したときには「治療後すぐに胸の痛みがなくなり、日常生活が楽になった」とおっしゃいました。以前は生理前に特に辛かった痛みが、今では全く感じなくなり、走ったり体を動かしたりすることも可能になりました。
また、職場では表情が明るくなったと同僚から言われるなど、日常生活の質が大幅に改善されたようです。
乳腺症の痛みは放置すると生活に支障をきたすことがありますが、当院のカテーテル治療のような方法で改善するケースが多くあります。同じ症状でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。