治療実例

INSTANCE

ワクチン接種後の肩・腕の痛みにカテーテル治療が有効だった一例

女性 / 50代 / 千葉県在住 /

受診までの経過SIGN AND SYMPTOM

ワクチンの接種後に肩や腕の痛みがなかなか消えず、病院を訪れても、治療方法が見つからずにつらい思いをしている方がいます。

今回ご紹介したいのは帯状疱疹のワクチン接種後左肩と腕に痛みが発生し当院でカテーテル治療をうけた方の症例です。

帯状疱疹のワクチンを接種しました。その時、医師が肩の随分上の方に注射をしました。その後何日も激痛が続き、2、3日で治るだろうと思っていましたが10日経っても1ヶ月経っても痛みは変わりませんでした。
近くの整形外科を受診してレントゲンも撮りましたが、異常は見当たりませんでした。五十肩と言われ、注射のことを話しても「そんなこと聞いたことないよ」と言われるばかりで、何の解決策も見つからなかったそうです。
夜も痛みが続きぐっすり眠ることもできず精神的にも身体的にも疲れ本当に途方に暮れていました。

そんな時、当院のネットで「SIRVA※」という病名を見つけ、まさにこの症状だと思いすぐ初診予約をされたそうです。

※SIRVAとは
SIRVA(Shoulder Injury Related to Vaccine Administration)はワクチン接種に関連した肩関節障害と訳され、ワクチン接種後に生じる肩の急性炎症で2010年に名称を提唱されました。炎症による肩の長引く痛み、腕が上がらなくなる、後ろに回らなくなる症状があります。

痛みは通常、ワクチン投与から48時間以内に始まり、数か月持続する場合が多いとされますがさらに続く場合があります。不適切な部位へのワクチン投与が原因と考えられており女性の頻度が高いです。

治療時の所見FINDINGS

カテーテル治療に対する不安が強かったため、当日は静脈麻酔を行い眠っていただいた状態でカテーテル治療をうけました。
左肩の上の方に位置する動脈(胸肩峰動脈といいます)を血管撮影したところ、下の画像で赤矢印で示した部位(痛みのある場所のすぐ近く)に異常な血管が見つかりました。ここに異常な血管を減らす薬を流して治療を終えています。

治療後の経過FOLLOWING THERAPY

カテーテル治療後2週間ほどで夜間の痛みがなくなり、腕の可動範囲も少しずつ広がりました。
1か月後には痛みで起きることは完全になくなりました。2か月後には腕の可動範囲がより広がり、よくなっていると感じました。
現在、7ヶ月が経過し、当時の激痛は信じられないほど改善されました。まだ完全に元通りではありませんが、日常生活には支障がない程度に回復しています。
理解してもらえなかった症状を分かってもらえたことで原因と治療に取り組むことができ、痛みから解放された毎日を送ることができ喜んでおられます。





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