治療実例

INSTANCE

月に一度のペースで繰り返していた痛風発作が動注治療で改善した症例

男性 / 50代 / 千葉在住 / 大工

受診までの経過SIGN AND SYMPTOM

痛風発作は一般的には1週間ほどで消失しますが、反復して繰り返すこともあり、年に1回または半年に1回のペースで再発することがあります。

しかし、中には、数週間や数か月という短い期間で発作を繰り返す人もいます。発作中は尿酸値を下げる薬が飲めないため、痛風発作を頻繁に繰り返す人は尿酸値も下げにくくなってしまいます。

最近になって、繰り返し痛風発作が生じて痛みが長引いている人に対して、5分ほどで行える動注治療が開発され、役立つことが分かってきました。

今回紹介するのは、月に1回のペースで痛風発作を繰り返していた50代の男性の方です。お仕事は大工をされており、ビールを飲む機会が増えたことで40歳ごろから痛風発作が出るようになりました。最初は年に1回程度でしたが、だんだんと発作の間隔が短くなり、また1回の発作も長く続くようになりました。

痛風発作によって仕事を休まざるを得ないことが増え、尿酸降下薬を内服しても発作が減らないため、一向に改善しない状況から、インターネットで調べて当院を受診されました。

治療時の所見FINDINGS

初診時の診察では、右足母趾MP関節(親指の付け根)にあきらかな腫れを認め、MRIでは白く映っており血管が異常に増加していることが確認されました。
痛風発作を繰り返すことで異常な血管が増え、炎症が容易に引き起こされる環境ができていることが判明しました。この異常な血管を減らすことで痛風発作が生じにくくなると考え、動注治療を行いました。

動注治療とは5分ほどで終わる簡単な日帰り治療です。足の甲や足首の近くにある動脈に点滴で使われる最も細い針を用いて、異常な血管を減らすお薬を流し治療をしました。

治療後の経過FOLLOWING THERAPY

以前は月に1度のペースで生じていた発作が、治療後は再発しなくなりました。ビールを飲んでも発作が起きない状態が2年間続いています。仕事も再開できるようになりました。以前は生活に注意を払っていましたが、2年が経過しても再発しません。日常生活を心配することなく、普通に過ごすことができるようになり大変喜ばれています。





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