治療実例
INSTANCE好きなゴルフにも支障が出ていた、むち打ち症による首の痛み
男性 / 50代 / 埼玉県在住 /
受診までの経過SIGN AND SYMPTOM
今回、紹介したい症例は、交通事故をきっかけに続いていた頚部の痛みに対して、カテーテル治療が効果的であった症例です。
学生の頃からゴルフが好きで続けていたものの、交通事故がきっかけでむち打ちになり、それ以降、首の痛みが続いていました。
痛みが著しく悪化し、日常動作でも痛みのために恐る恐る生活をしている状態でした。
運転中に後ろを振り向くことや、高い場所を見上げる動作(後屈)で強い痛みが生じていました。
整形外科をいくつも回るものの、MRIを撮っても正常だと言われ、交通事故から2年以上経過しても改善する兆しがなく、もう治す方法はないと諦めていました。
ところが、同じように首の痛みで困っていたゴルフ仲間がオクノクリニックのカテーテル治療で症状がすっかり改善したと言う話を聞いて、紹介されて当院を受診されました。
治療時の所見FINDINGS
MRIでは頚椎のヘルニアがほんの少しあるだけで、特に神経の通り道が狭くなっている部分などは見当たりませんでした。
神経根症状(腕の痺れなど)は無かったため、頚椎捻挫型のむち打ち症と診断しました。
頸部を診察すると、右側の首の血流信号が増加しており、異常な血管と神経が増えていることで、痛みが生じているものと理解しました。そのように説明させていただき、30分ほどで終わるカテーテル治療をお勧めし受けていただきました。
カテーテル治療の際は、頸部の椎弓と呼ばれる部位の近くに、異常な血管が増えていることがわかり、むち打ち後の痛みに典型的な血管の増え方だと判断しました。
異常な血管を消失させるお薬を流してカテーテル治療を終えています。
治療後の経過FOLLOWING THERAPY
治療後は比較的早い段階から強い痛みがなくなっていることに気づきました。特に日常生活でビクビクしなければいけないほどの首の痛みは翌日からなくなっていました。
治療から1ヶ月が経過した際の診察では、右頸部の椎間関節という場所にのみ痛みを感じていて、それ以外の場所は痛みがなく、痛みの範囲が大幅に狭まっていました。
治療から2ヶ月後にも同じ場所にだけ軽い痛みが残っていたため、椎間関節への注射を加えました。その後3ヶ月して治療からトータル5ヶ月経過した頃には、痛みは全くなくなり、首も回せるようになり、また以前楽しめなかった。ゴルフも十分に楽しめるようになったと喜んでくださいました。上の方見上げても痛くないと言うふうにうれしそうに話してくださいました。
むち打ちの痛みは長く続き、時に何かのきっかけに悪化して日常生活に強い支障を生じることがあります。しかし、最近では長引く痛みの原因として、異常な血管が頸椎の骨の近くに増えており、それを減らすことで、痛みが改善することがわかってきました。
むち打ちの痛みが長く続き諦めている方も、カテーテル治療と言う選択肢があることを知っておいてください。