治療実例

INSTANCE

重度のシンスプリントの痛みにカテーテル治療が有効であった症例

男性 / 10代 / 東京都内在住 / 学生

受診までの経過SIGN AND SYMPTOM

今回紹介したいのは、サッカーで生じたシンスプリントの痛みにカテーテル治療が効果的だった17歳の男性の方です。

1年前に右足のシンスプリントを発症し、その4ヶ月後には左足にも症状が出ました。MRIを近くの病院で撮影して、骨の中にも浮腫の所見があり重症と言われています。

サッカーの練習をするとすぐに痛みが出てしまい、ボールを蹴る事や激しい練習が全くできない状態でした。
それだけでなく、固いアスファルトで少し走るだけでも痛みが出て、ひどい時は何もしていなくても痛みが出ていたようです。

痛みの場所は典型的なスネの内側で、痛い場所を押すと痛みが出る(圧痛所見)ことが確認できていました。
サッカーを休んで少し良くなったら再開して、また痛くなり休んでを繰り返していました。
これまでショックウェーブや鍼治療、電気、超音波などをやっていますが改善しませんでした。

インターネットで調べてカテーテル治療を希望され来院されました。

治療時の所見FINDINGS

診察をしたところ典型的なシンスプリントの好発部位と一致して、圧痛を認めました。MRIも同じ場所に異常が認められ、シンスプリントに間違いないと判断し、異常な血管を減らすためのカテーテル治療を行っています。
カテーテル治療したところ、痛みの場所の骨膜の血管に異常が認められました。その部分に異常な血管を減らすための薬剤を注入して治療を終えています。

治療後の経過FOLLOWING THERAPY

治療をしてから1ヵ月後には日常生活はほぼ痛みなく過ごすことができるになっていました。

ただし走ったりするとまた痛みがあると言うことで、引き続き軽い運動をだけに制限していました。治療から3ヶ月ほど経つと、チームの全体練習に参加できるほどにまで回復しました。
このころに撮影したMRIでは、治療前に見られた骨髄のダメージ(上の写真の赤い矢印で示した部分)は消失しており、ほとんど正常な骨髄になっていました。

これなら完治と言えるでしょうということで、その後も制限なくプレーに復帰してもらっています。

現在は治療から1年半経過していますが、痛みや症状のぶり返しなく、サッカーを継続することができています。

シンスプリントは良い治療法がないとあきらめているひともいるかもしれませんが、日帰りでできるカテーテル治療という方法があることもぜひ覚えておいてください。

また、カテーテルと聞くと怖いイメージがあるかもしれませんが、ここで紹介した「痛みのカテーテル治療」で用いるのは、とても細くて(直径0,6㎜)柔らかい素材なので、非常に安全性が高く、点滴のチューブを延長したものです。





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