奥野祐次先生のコラム

COLUMN
COLUMN.27

湿布は効くの?

湿布って効くのかしら?と疑問に思う方もいるかもしれませんね。

皮膚に張っただけで、薬が届くのか否か、これをきちんと確かめようとした研究がありますので紹介します。

北海道大学のスポーツ医学研究室は湿布と飲み薬のどちらがより良く組織に移行するかを調べました。

組織に移行するとはすなわち目的の場所に薬の成分が届くことを言います。

皮膚に張った湿布(テープ剤)から薬が溶けて皮膚より深いところまで届くとしたら、それらの組織で薬剤の成分が検出できるはずです。

彼らは標準量のロキソニンを飲んだ人と、ロキソニンテープという湿布を張った人とで比べました。

と言っても何も病気の無い人の身体にメスを入れるわけにはいきません。

彼らは前十字靭帯という靭帯を断裂してしまって、すでに手術をすることが予定されている人たちに協力してもらい研究をしました。

彼らをランダムに二つのグループに分けて片方のグループは手術前に飲み薬を飲み、もう片方のグループは湿布をはります。

手術中に除去された骨膜、脂肪組織、筋、腱などの組織の中のロキソニンの成分量を測定したところ、すべての組織で湿布剤のほうがロキソニンの成分が多く含まれていました。

つまり皮膚に張っただけで、薬剤は比較的深部まで届いたことになります。

このように湿布薬には一定の科学的根拠があります。飲み薬よりも薬を届けさせることができる可能性があるわけです。

 

もちろん手ごわい痛みには湿布だけでは効かないことは多くの人が経験していますが、科学的な検討では薬はきちんと届いていることがわかっています

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