治療実例
INSTANCE大病を乗り越え、日常を取り戻す中で生じた左股関節痛(大転子滑膜包炎)へのカテーテル治療の実例
女性 / 60代 / 東京在住 /
受診までの経過SIGN AND SYMPTOM
悪性リンパ腫という大きな病気の化学療法を乗り越えられた患者さんですが、一時期は車椅子での生活を余儀なくされるほどの厳しい時期を過ごされていました。
そこから「もう一度元気に日常を送りたい」という強い思いでリハビリや体力作りに励み、徐々に活動的な生活を取り戻されていました。
しかし、日常生活や体を動かす中で、半年ほど前から左股関節の外側(大転子の周囲)や臀部、坐骨のあたりに強い痛みが現れるようになってしまいました。特に階段では、手すりにつかまり、慎重に一歩ずつ足を運ばなければ上れないほどの強い痛みがあり、日常生活に大きな支障をきたしていました。
整形外科を受診されたものの、画像上は「股関節自体には問題がない」と言われてしまい、痛みの明確な原因がわからないまま不安な日々を過ごされていました。
「せっかく大きな病気を克服して前向きに生活していたのに、なぜ痛みが消えないのかな」というご不安は、非常に深かったこととお察しします。
その後、スポーツトレーナーの方からの指摘やご自身での調べを通じて、当院にご相談いただきました。
治療時の所見FINDINGS
初診時、強めの触診では圧痛が得られず、患部が深いところにあるためエコー検査のみでは異常な新生血管(モヤモヤ血管)の確認が困難でした。そこでMRIによる画像検査を行ったところ、大転子滑膜包炎を疑う所見が得られたため、痛みのカテーテル治療を提案しました。
カテーテル治療の際、血管撮影を実施したところ、左股関節外側周囲や坐骨枝などの血管に強い濃染(モヤモヤ血管の集まり)が確認されました。異常な血管を減らす薬を流したところ、普段感じていた痛みがその場で再現される「再現痛」が認められ、まさにこれらの異常血管が痛みの発生源であることが確認できました。
痛みの原因となる血管を中心にお薬を流し治療を終えました。
治療後の経過FOLLOWING THERAPY
カテーテル治療の直後から、患者さんは「症状がだいぶ良くなった」と効果を実感されました。以前悩まされていたお尻(臀部)周辺の痛みがすっきりと消失したとお話されました。
治療から約1ヶ月後の診察時には、普段の生活における痛みは大幅に軽減し、階段を上るときにわずかに違和感が残る程度まで回復されていました。
大きな病気を乗り越え、前向きに歩んでおられる中で生じた長引く股関節の痛み。その不安から解放され、再び快適な日常を取り戻されていく姿には、胸が熱くなる思いでした。
日常生活に支障をきたすほどの強い痛みがあるにもかかわらず、「レントゲンでは異常がない」と言われ、どこへ相談すればよいかわからず一人で痛みを耐え忍んでいる方がたくさんいらっしゃいます。 しかし、画像に写らない痛みであっても、そこには炎症や「異常な血管(モヤモヤ血管)」が隠れている可能性があります。
「治らない」と諦めてしまう前に、痛みの根本にアプローチする治療法があるということを、ぜひ知っていただければと思います。



