治療実例
INSTANCEステロイド注射や体外衝撃波でも改善しないテニス肘(上腕骨外側上顆炎)。カテーテル治療により痛みが改善した症例
男性 / 60代 / 佐賀県在住 / 会社役員
受診までの経過SIGN AND SYMPTOM
肘の外側の痛みであるテニス肘(上腕骨外側上顆炎)は、テニスなどのスポーツだけでなく、日常的なパソコン作業や手首を使う動作によっても発症し、一度発症するとなかなか治らず長期間痛みに悩まされる方が多くいらっしゃいます。今回ご紹介する患者さんも、日常生活や趣味に大きな支障をきたしていたお一人です。
患者さんは去年の8月頃から右肘の外側に痛みを感じるようになりました。特に思い当たるきっかけはなかったそうです。整形外科でテニス肘と診断されてから、理学療法士による指導、ステロイド注射、体外衝撃波治療(3回)、リハビリなど様々な取り組みを行いましたが、少し良くなっても腕を使うと再び痛くなるなど、根本的な改善には至りませんでした。
日頃から野球や筋トレを趣味とされていましたが、痛みのためにできなくなってしまいました。さらに、文字を書く動作やパソコン作業といった仕事での動作、何気ない動きの初動時にも強い痛みがあり、佐賀と東京を行き来する多忙な生活の中で大きなストレスとなっていました。夜間は湿布を使うと少し症状が和らぐものの、根本的な解決を求めて当院へ来院されました。
治療時の所見FINDINGS
エコー(超音波)検査を行ったところ、痛みの原因となっている部位に明らかな炎症所見と異常な血管(モヤモヤ血管)が確認されました。
患者さんは仕事で海外出張なども控えており、痛みを軽減して運動や日常生活動作の負担を減らすことを目標に、テニス肘のカテーテル治療をご提案しました。
治療は、右手首の血管から極細のカテーテルを挿入し、痛みのある部位の近くまで進め、異常な血管のみを塞ぐ薬剤をピンポイントで投与することで炎症を抑え、痛みの改善を図ります。身体への負担が少ない日帰り治療です。治療直後から右肘の圧痛の軽減がみられました。
また、血液検査の結果、骨や筋肉の健康に関わるビタミンDが不足していることが分かったため、専用のサプリメントによる補給をご案内しました。
治療後の経過FOLLOWING THERAPY
治療から約1ヶ月後の経過観察では、肘の痛みがかなり改善し、「痛くない時間が増えた」と嬉しいご報告をいただきました。文字を書くときの痛みはまだ少し残っているものの以前より楽になっており、エコー検査でも炎症の明らかな改善傾向が確認できました。
現在は趣味のスポーツは一旦お休みし、仕事での使用にとどめて無理のない範囲で生活されています。残っている症状に対しては、追加で動注治療もご提案しましたが、痛みはだいぶ落ち着いてきているため、まずはこのまましばらく様子を見たいとのご希望でした。
色々な治療を試しても良くならないテニス肘の痛みに対して、異常な血管をターゲットにしたカテーテル治療という選択肢があることを、同じようにお悩みの方にぜひ知っていただければと思います。




