治療実例
INSTANCE痛風発作後の長引く膝の痛みに有効だったカテーテル治療
男性 / 50代 / 神奈川県在住 / 会社員
受診までの経過SIGN AND SYMPTOM
痛風発作の痛みが長引いてしまい、なかなか炎症が落ち着かず、困っている方もいます。今回紹介したいのは59歳の男性の方です。
この方は50歳で初めて痛風発作を経験しました。それ以降、年に2~3回のペースで発作がおきました。通常は5日ほどで痛みが改善しますが、発作の期間が次第に長くなり、59歳になってからは1ヵ月経過しても治らないような状態になりました。今回の発作は2ヵ月前に始まり、その後も痛みが継続していました。
患者さんはインターネットで「長引く痛風の痛みに対する新しい治療法」としてカテーテル治療を知り、当院を受診されました。
治療時の所見FINDINGS
初診にて超音波で見ると、膝の周囲に非常に多くの異常な血管があることを確認しました。
痛風では、尿酸結晶が関節に付着して炎症を引き起こしますが、発作を繰り返すうちに、炎症血管と呼ばれる異常な血管がたくさんできてしまい、そこから炎症細胞が外に出続けることによって、発作の期間がどんどんと長くなります。
はじめは症状が5日間で治まっていたのが1か月、2か月ほどたっても治らない状態になるのはこのためです。この患者さんは、膝周囲に異常な炎症血管をたくさん認めたため、これらを減らすためのカテーテル治療をプランにしました。
実際に血管を撮影したところ、患部である膝の内側や外側に大量の異常な血管が見つかったため、それを減らす薬を投与して治療は終えています。
治療後の経過FOLLOWING THERAPY
カテーテル治療後は直後から膝が伸びるように感じて、車の運転などをしていても痛みが出なくなるのに気づいたそうです。その後、膝を上げたときの痛みもどんどん改善し、治療から1ヵ月ぐらい経過した頃に再診でお越しになった際は痛みは全くなくなっていました。
その後も痛風の発作は再発せず1年以上経過しています。