急に膝が痛い!考えられる疾患、原因と治療法を医師が解説
急にしゃがむ、立ち上がると膝が痛い、そのようなお悩みはありませんか?突然の膝痛の原因として考えられる疾患とその対処法を、痛む場所別に医師が解説します。

目次
急に膝が痛くなるときに考えられる疾患
膝の外側が痛いとき
腸脛靭帯炎(ランナー膝)
腸脛靭帯炎は、膝の外側に「ズキッ」とした痛みが出る疾患です。いわゆる「ランナー膝」で、10代〜40代の運動習慣がある方(ランニング・自転車・登山・サッカー等)に多いです。

症状
典型的には走り始めは平気だが、一定距離を超えると痛い、ということが多いです。片膝だけに負担がかかることで起きることが多く、片側だけに症状を認めることがほとんどで、走っている時に、腸脛靭帯に負担がかかり続けることで、痛みが出現します。
診断
診察では腸脛靭帯の圧痛点、股関節外転筋(お尻の筋肉)の弱さ、走るフォームの癖を確認し、靭帯への負担を推測します。
また、MRIや超音波では、なかなか診断することが難しい(靭帯に明らかな異常が見えることが少ない)のも特徴です。
治療法
疼痛が強い時は運動量を減らして、安静にします。また走った後は、 痛い部位のアイシング(運動後10~15分)を行い、 股関節・臀部の筋力トレーニング(理学療法士などの専門家にみてもらうのがおすすめです)を行い、再発予防します。具体的には 腸脛靭帯~大腿筋膜張筋(TFL)周囲のストレッチが重要です。

外側半月板損傷
半月板損傷は、膝の関節内のクッション(半月板)が傷つく病気です。
原因は年代によって異なり、10代〜30代はスポーツ外傷が多く、40代以降は「変性(加齢や負担の蓄積)」で起こることも増えます。

症状
膝の外側の関節裂隙(関節の隙間)に痛みがでます。また、しゃがみ込み/立ち上がりで痛かったり、サッカーなどで切り返しの動作で痛いのも特徴です。動作時に引っかかりがあり伸び切らなない、曲がり切らない(ロッキングといいます)は、この疾患に特異的(この症状があると、半月板損傷を強く疑う)な症状です。
診断
レントゲンでは半月板自体は写りませんので、正確な診断にはMRIが必須の検査になります。
診断
ロッキングがあるかないか、で大きく方針がかわります。ロッキングがない場合は安静が基本ですが、ロッキングあり、断裂の仕方(詳細はここでは割愛します)によっては、関節鏡手術(縫合 or 部分切除)を検討します。
膝の内側が痛いとき
内側側副靱帯損傷
内側側副靱帯損傷は、膝の内側を支える靭帯が傷つく病気です。10代〜30代のスポーツ活動中の外傷が多く、特にサッカー、ラグビー、スキーなど接触プレーや転倒が多いスポーツで発生します。
症状
膝の内側に痛みが出るのが特徴です。典型的には、膝が内側に強く曲げられる力が加わって受傷します。例えば、サッカーで相手と接触した際に膝の外側から内側に向かって衝撃を受けた時や、スキーで転倒した際に発生することが多いです。
診断
診察では、膝の内側の圧痛(押すと痛い部位)を確認し、靭帯の損傷度合いを評価します。
内反ストレステスト
膝を伸ばした状態と、30度曲げた状態で、膝を外側に開くように力を加えます。健側(怪我していない方の膝)と比べて、開きやすい場合は靭帯損傷を疑います。30度屈曲位で陽性であれば内側側副靭帯単独損傷、伸展位でも陽性であれば複合靭帯損傷(前十字靭帯や後十字靭帯も損傷している可能性)を疑います。

内反ストレステスト
画像検査
レントゲンでは靭帯自体は写りませんが、骨折の有無や関節の開き具合を確認します。MRI検査では、靭帯の断裂部位、断裂の程度(部分断裂か完全断裂か)、周囲の半月板や他の靭帯の損傷の有無を評価できます。
治療法
内側側副靭帯は血流が豊富なため、他の膝の靭帯(前十字靭帯など)と比べて、保存療法(手術しない治療)で治癒する可能性が高いのが特徴です。
装具を装着し、靭帯への負担を減らすのも有効です。
鵞足炎(がそくえん)
鵞足炎は、膝の内側下方に痛みが出る疾患です。20代〜40代のランナーや、階段の上り下りが多い方に発生しやすく、使いすぎ症候群(オーバーユース)の一つです。片側だけに症状が出ることが多い疾患です。
症状
鵞足とは、3つの筋肉(縫工筋、薄筋、半腱様筋)の腱が、脛骨(すねの骨)の内側に付着する部分のことで、その形がガチョウの足に似ていることから名付けられました。
この部分に繰り返し負担がかかることで炎症が起こり、痛みが出現します。
急に走り始めた、急に運動量を増やした、などのタイミングで発症することが多いです。また、X脚(内反膝)の方や、回内足(足首が内側に倒れ込む)の方は、鵞足部への負担が大きく、発症しやすい傾向があります。

痛みの特徴として、膝の内側の少し下(膝のお皿から5〜7cm下の内側)を指で押すと痛みがあります。また、階段の上り下り、ランニング、膝の曲げ伸ばしで痛みが強くなり、安静にしていると痛みは軽減します。朝起きた時や、座った状態から立ち上がる時の「動き始め」に痛みが出やすいのも特徴です。
診断
診察では、鵞足部の圧痛を確認します。また、膝を曲げながら脛骨を外旋(外側にひねる)させると痛みが増強します。
X脚や回内足などの下肢アライメント(骨の並び方)の異常がないか、股関節の柔軟性が低下していないか、大腿部の筋肉が硬くなっていないか、といった点もチェックします。
画像検査
レントゲンでは異常は見られません。MRIや超音波検査では、鵞足部の腱や滑液包(腱と骨の間のクッション)の腫れや炎症を確認できますが、診断は主に症状と身体診察で行うため、必須の検査ではありません。
ただし、痛みが長引く場合や、他の疾患(内側半月板損傷、内側側副靭帯損傷、変形性膝関節症など)との鑑別が必要な場合は、MRI検査を行うこともあります。
治療法
鵞足炎のほとんどは、保存療法が選択されます。
安静と活動制限:痛みが強い急性期(1〜2週間)は、ランニングなどの負担がかかる運動は中止します。ウォーキングや水中歩行など、膝への負担が少ない運動に切り替えます。
保存療法で2〜3週間経過しても改善しない場合は、鵞足部にステロイド注射を行うこともあります。1回の注射で70〜80%の方が症状改善しますが、効果は一時的なことも多いため、根本的な原因(筋力低下、柔軟性低下、フォームの問題など)の改善も並行して行う必要があります。
保存的に経過観察していても痛みが続く場合に、鵞足部に異常な血管が増えていて、それとともに神経が一緒に増えて痛みの原因になっていることが知られています。最近になって手術ではなくてもそのような異常な血管を、カテーテルを用いて除去することで痛みが改善することがわかってきており、入院せずに日帰りで受けられる新しい治療として注目されています。
興味のある方は以下の治療実例のページも参考にしてください。
内側半月板後根断裂(MMPRT)
膝の外側が痛い、のところで外側半月板損傷について紹介しました。膝の内側(内側からやや後側)の痛みで発症し、半月板損傷の中でも注意を要する疾患が内側半月板後根断裂(MMPRT)です。この疾患はとても重要で、これが起こって適切な処置をせず放置しておくと、膝の骨の変形が急速に進行するため、手術が必要となることが多いです。
MMPRTは受傷に特徴があります。典型的パターンとしては、階段や段差を降りる、バスのステップを降りる、坂道を下るなど、「下に降りる動作」をした瞬間に発生し、半数ほどの患者さんが、損傷した瞬間、膝の裏側から内側にかけて「プチッ」「ポキッ」といった断裂音(Pop音)を感じます。
診断
レントゲンでは発見が難しいため、MRI検査が必須です。
この疾患はMRIを撮影しないとわかりません。そのため、通常通常のレントゲン検査では「異常なし」や「年齢のせい」と誤診されやすく、ヒアルロン酸注射などで様子を見ている間に病状が悪化するケースが多々あります。

MMPRTの断裂部

MRI
こちらのMRIですが、私が経験したMMPRTの症例です。左膝のMRIですが、赤丸が付いている場所は内側の後ろの半月板部分です。黒く写っているのが正常な半月板なのですが、その内側がいきなり色調が変わり、半月板後根の断裂を示唆しています。受傷直後は激しい痛みで動けなくなったり、足を引きずったりします。
数日から2週間程度で痛みが引き、歩けるようになることもありますが、膝を深く曲げる(正座やしゃがみ込み)と強く痛むのが特徴です。
治療法
最初に書いた通り、放置すると「軟骨が削れる」「骨壊死が進む」など不可逆的な悪化を招くため、早期の手術が必要です。
断裂した半月板は機能を失い、放置すると約3年で30%、5年で50%の患者が人工膝関節置換術を要する状態まで悪化します。
膝の上が痛いとき
大腿四頭筋腱炎
大腿四頭筋腱は、大腿四頭筋とお皿の骨つなげる腱で、そこに炎症が起こることで、膝のお皿(膝蓋骨)の上部に痛みが出る疾患です。40代以降のミドルエイジランナーに多く見られますが、バレーボールやバスケットボールなどジャンプ動作が多いスポーツをする10代〜30代にも発生します。

症状
急に運動量を増やした、久しぶりに階段の上り下りを繰り返した、などのタイミングで膝のお皿の上縁(上の端)とその上2〜3cmの部分に痛みがでるのが典型的です。階段の上り下り(特に下り)、椅子からの立ち上がり、ジャンプやダッシュ、しゃがみ込み動作で痛みが強くなります。
進行すると、安静時にも痛みを感じるようになり、膝のお皿の上が腫れてくることもあります。片足だけに症状が出ることが多いですが、両側に発症する方もいます。
診断
診察では、膝蓋骨の上縁とその上の大腿四頭筋腱を指で押して、圧痛(押すと痛い)の有無を確認します。膝を伸ばした状態で大腿四頭筋に力を入れてもらうと、痛みが増強します。
画像検査
レントゲンでは通常異常は見られませんが、長年にわたり痛みが続くと、膝蓋骨の上縁に骨棘(とげのような骨の出っ張り)や石灰化が見られることがあります。
超音波検査やMRI検査では、大腿四頭筋腱の肥厚、腱内の変性、周囲の炎症を確認できます。特に超音波検査は、診察室で簡単に行え、腱の状態をリアルタイムで観察できるため有用です。
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)との鑑別が重要ですが、痛む場所が「膝のお皿の上」なのか「膝のお皿の下」なのかで区別できます。
治療法
保存療法が基本になります。
痛みが強い時は、ランニングやジャンプ動作は中止します。また痛みが軽快してきた時に運動をした後は、アイシングが有効なこともあります。運動後や痛みが強い時は、患部を15〜20分冷やします。
膝の下が痛いとき
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
膝蓋腱炎は、膝のお皿(膝蓋骨)の下部に痛みが出る疾患です。別名「ジャンパー膝」と呼ばれ、10代〜30代のバレーボール、バスケットボール、サッカー、陸上競技(跳躍種目)などジャンプ動作が多いスポーツ選手に頻発します。
症状
膝蓋腱は、膝のお皿と脛骨(すねの骨)をつなぐ腱で、ジャンプやダッシュなどで膝を繰り返し伸ばす動作により、腱に過度な負担がかかることで炎症や変性が起こります。
急にジャンプ練習を増やした、バレーボールやバスケットボールのシーズンが始まった、などのタイミングで発症することが多いです。また、片足だけに症状が出ることがほとんどで、利き足側に多い傾向があります。
痛みの場所は、膝のお皿の下縁(下の端)とその下2〜3cmの膝蓋腱です。ジャンプの着地、ダッシュ、階段の上り下り(特に下り)、しゃがみ込み動作で痛みが強くなります。また、長時間座った後に立ち上がる時の「動き始め」に痛みが出やすいのも特徴です。
診断
診察では、膝蓋骨の下縁とその下の膝蓋腱を指で押して、圧痛(押すと痛い)の有無を確認します。最も痛みが強い部位は、膝のお皿の下端から1〜2cm下のところが多いです。
画像検査
超音波で良く診断できる場所です。腱の状態を動的に(膝を動かしながら)観察できるため、診断と経過観察に有用です。
治療法
治療の基本は保存療法になります。大腿四頭筋腱炎と同じような経過を辿ることがおおいですので、ご参照ください。
膝全体が痛いとき
痛風
痛風は、尿酸の結晶が関節に沈着することで起こる激しい痛みを伴う関節炎です。一般的には足の親指の付け根に発症することが多いですが、膝関節に起こることもあり、急に膝全体が痛くなった場合の原因の一つです。30代〜50代の男性に圧倒的に多く、女性は閉経後に増加します。
症状
痛風発作は、典型的には「夜中から明け方にかけて突然激痛で目が覚める」という形で発症します。膝に痛風が起こった場合、膝全体が赤く腫れ上がり、熱を持ち、触れるだけでも激痛が走ります。
痛みの特徴
- 突然の発症
前日まで何ともなかったのに、急に激痛が出現します。多くの患者さんが「人生で経験したことのない痛み」と表現するほどの激痛です。 - 夜間〜早朝の発症
就寝中に発症することが多く、痛みで目が覚めます。
最初は片足(片膝)だけに発症することがほとんどです。痛みが強く、体重をかけることができないため、歩行が困難になります。
発作の経過 痛みは発症後6〜12時間でピークに達し、その後3〜7日かけて徐々に軽減していきます。治療をしなくても自然に治まることがありますが、これは「治った」のではなく、急性期が過ぎただけです。放置すると数ヶ月〜数年後に再発し、発作の頻度が増えていきます。
診断
痛風の診断は、症状、血液検査、関節液検査を総合して診断します。
急性発症の激痛、夜間発症、片側性、赤く腫れて熱を持つ、といった典型的な症状があれば、痛風を強く疑います。また、過去の痛風発作の有無、尿酸値が高いと指摘されたことがあるか、痛風の家族歴があるか、飲酒習慣や食生活についても確認します。
尿酸値:7.0mg/dL以上が高尿酸血症と診断されます。ただし、痛風発作中は尿酸値が一時的に低下することがあり、「発作中は尿酸値が正常」というケースもあります。正確な尿酸値は、発作が治まってから(2週間後以降)測定します。
また炎症反応CRP(や白血球数)が上昇します。
治療法
投薬
急性発作期の治療薬(激痛がある時期)
NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛剤)が第一選択です。
コルヒチン:痛風発作に特異的な薬です。発作の初期(発症12時間以内)に使用すると効果的ですが、下痢などの副作用が多いため、現在は第二選択薬として使われます。
発作中に尿酸降下薬を開始したり、服用中の薬を中断したりすると、尿酸値が急激に変動し、発作が長引く可能性があります。発作が完全に治まるまで(通常2週間以降)、尿酸降下薬の開始や変更は避けます。
生活習慣の改善(最重要)
- アルコール制限
特にビール、日本酒は尿酸値を上げやすいです。蒸留酒(焼酎、ウイスキー)は比較的影響が少ないですが、適量(1日20g程度)を守ります。 - 食事療法
プリン体の多い食品(レバー、白子、魚卵、干物、一部の魚介類)を控えます。ただし、厳格な制限は必要なく、バランスの良い食事を心がけます。 - 水分摂取
1日2リットル以上の水分を摂取し、尿酸の排泄を促進します。 - 減量
肥満は尿酸値を上昇させるため、BMI 25以上の方は減量が推奨されます。ただし、急激な減量は尿酸値を上昇させるため、月1〜2kg程度のゆっくりとした減量が望ましいです。 - 激しい運動を避ける
激しい運動を行うと乳酸がたまります。乳酸と尿酸の排泄路は同じところにあり、乳酸により排泄路が交通渋滞を起こすと、尿酸の排泄が遅れますので、激しい運動を避けて、乳酸をためないことは痛風の治療で重要になります。
急に膝が痛くなるときに考えられる疾患 部位別早見表
| 部位 | 疾患名 | 説明 |
|---|---|---|
| 膝の外側が痛いとき | 腸脛靭帯炎(ランナー膝) | 膝の外側に「ズキッ」とした痛みが出る疾患。10代〜40代の運動習慣がある方(ランニング・自転車・登山・サッカー等)に多いです。 |
| 外側半月板損傷 | 膝の関節内のクッション(半月板)が傷つく病気。 原因は年代によって異なり、10代〜30代はスポーツ外傷が多く、40代以降は「変性(加齢や負担の蓄積)」で起こることも増えます。 | |
| 膝の内側が痛いとき | 内側側副靱帯損傷 | 膝の内側を支える靭帯が傷つく病気。10代〜30代のスポーツ活動中の外傷が多く、特にサッカー、ラグビー、スキーなど接触プレーや転倒が多いスポーツで発生します。 |
| 鵞足炎(がそくえん) | 膝の内側下方に痛みが出る疾患。20代〜40代のランナーや、階段の上り下りが多い方に発生しやすく、使いすぎ症候群(オーバーユース)の一つです。片側だけに症状が出ることが多い疾患です。 | |
| 内側半月板後根断裂 | 膝の内側(内側からやや後側)の痛みで発症し、半月板損傷の中でも注意を要する疾患です。これが起こって適切な処置をせず放置しておくと、膝の骨の変形が急速に進行するため、手術が必要となることが多いです。 | |
| 膝の上が痛いとき | 大腿四頭筋腱炎 | 大腿四頭筋腱は、大腿四頭筋とお皿の骨つなげる腱で、そこに炎症が起こることで、膝のお皿(膝蓋骨)の上部に痛みが出る疾患。40代以降のミドルエイジランナーに多く見られますが、バレーボールやバスケットボールなどジャンプ動作が多いスポーツをする10代〜30代にも発生します。 |
| 膝蓋腱炎(ジャンパー膝) | 膝蓋腱炎は、膝のお皿(膝蓋骨)の下部に痛みが出る疾患。10代〜30代のバレーボール、バスケットボール、サッカー、陸上競技(跳躍種目)などジャンプ動作が多いスポーツ選手に頻発します。 | |
| 膝全体が痛いとき | 痛風 | 尿酸の結晶が関節に沈着することで起こる激しい痛みを伴う関節炎。一般的には足の親指の付け根に発症することが多いですが、膝関節に起こることもあり、急に膝全体が痛くなった場合の原因の一つです。30代〜50代の男性に圧倒的に多く、女性は閉経後に増加します。 |
急に膝が痛くなった時に、自分でできる対処法
膝の内側の痛みは、痛い場所を10秒程度圧迫する

たとえば上記のように膝の内側にピンポイントで痛い場所がある場合に、その場所を10秒程度圧迫する(爪が白くなる程度の強さで)と、痛みが和らぐことがあります。
マッサージ

マッサージは、右手で膝のお皿の上の筋肉を軽くほぐしてあげるのは、どんな痛みに対してもおすすめです。
膝に水が溜まる Q&A
-
急に痩せたところ、膝が痛くなりました。なぜでしょうか?
-
急に痩せたということで、どれくらい急激に体重が減ったかにもよりますが、膝を支える「抗重力筋」が減少している可能性が極めて高いです。
減量をすることは膝への負担が減るから良いはずだ」と思われがちで、確かにそうなのですが、急激なダイエットや体調変化で筋肉量が減少(サルコペニア化)すると、関節を支える「動的安定性」が失われます。
特に大腿四頭筋(前もも)が痩せると、膝関節への衝撃を筋肉で吸収できなくなり、軟骨や半月板にダイレクトに負荷がかかるようになります。現状をみてみないことにはなんともいえませんが、栄養学的なアプローチを含め、ただ痩せるのではなく「膝を守るための体組成」を取り戻す治療が必要なことが多いです。
-
急に立ち上がると膝が痛いです。よい予防方法はありますか?
-
立ち上がる直前の「30秒の準備運動」が、致命的な断裂を防ぐ鍵となります。膝が痛む方の多くは、椅子から立ち上がる前に、座ったまま膝を5〜10回ほど軽く曲げ伸ばししてください。これだけで関節液が循環し、筋肉も動くための準備ができて、立ち上がりの際の痛みを防ぐことができます。
注意: もし立ち上がる瞬間に「カクッ」というズレる感覚や、刺すような激痛がある場合は、半月板が不安定になっている兆候です。無理に動かさず、早急に精密検査を受けてください。
-
何日くらい症状が続いたら病院に行った方がいいですか?その場合、何科に行くべきでしょうか?
-
痛みが出現して1週間程度経っても違和感が消えなければ、(強い痛みであれば数日)迷わず整形外科を受診してください。
特に「階段を降りるときに急に痛めた」「プチッという音がした」という自覚がある場合は、受診を積極的に検討してください。受診すべきは、単なる整形外科ではなく、MRI設備を完備し、半月板や靱帯の読影に精通した専門医のいるクリニックです。
「レントゲンで異常なし」と言われても痛みが続くなら、それは「骨」ではなく「軟骨や半月板」が悲鳴を上げている証拠です。
-
膝の痛みは自然に治りますか?
-
炎症による痛みは一時的に引きますが、構造的な破壊(断裂や摩耗)が自然に治ることはありません。ここが最大の「罠」です。
MMPRT(半月板根元断裂)に代表される重篤な疾患も、受傷から2週間ほどで痛みが和らぐことが多々あります。しかし、これは治ったのではなく、痛みに体が慣れた、あるいは炎症が一時的に引いただけに過ぎません。
その間も半月板のクッション機能は失われたままであり、放置すれば加速度的に軟骨が削れ、数年後には人工関節以外に選択肢がなくなる状態まで悪化することがあります。
-
急に膝が痛くなりますが、すぐ治ります。放置していてもいいでしょうか?
-
その「すぐ治る痛み」こそ、半月板が膝に挟まり、軟骨を削り取っているサインかもしれません。痛みが持続しないからといって放置するのは非常に危険です。
特に「歩いている時に急に膝が抜ける感じ(膝崩れ)」や、急な痛みが出ても足を振ると治るような場合、断裂した半月板の破片が関節内に挟まっている可能性があります。挟まるたびに軟骨は確実にダメージを受け、修復不能な「骨壊死」を誘発します。
「すぐ治るから」と放置せず、痛みが出る「メカニズム」を特定するためにMRI撮影を行うことを強く推奨します。
急に膝が痛くなって心配な方へ
「急にしゃがんだり、立ち上がったりすると膝が痛くなる」もしあなたがそのようなお悩みをお持ちなら、まずはご相談ください。。
当院では、通常の整形外科的治療に加え、「モヤモヤ血管」という「痛みの根本原因」にアプローチする専門的な治療も提案可能です。
著者プロフィール

- 院長
-
オクノクリニック神戸三宮院、宮崎治療院院長。循環機器内科専門医。
医学部卒業後、循環器内科医として心臓血管カテーテル治療に従事。2012年11月~2014年10月アメリカSkirball Center for Innovation (ニューヨーク州、血管内治療デバイス研究施設)に研究留学。2016年3月大学院博士課程修了 研究テーマ「冠動脈ステント留置後の病理組織と光干渉断層法の画像の比較について」。
最新の投稿
2026年2月10日急に膝が痛い!考えられる疾患、原因と治療法を医師が解説
2026年1月10日膝に水が溜まる痛みの原因や症状、治療法などを医師が解説
2025年12月9日ランニングで膝に痛みが!その原因と治療法、対策を医師が解説
2025年10月9日疲れが取れない原因として考えられる病気を医師が解説

