奥野祐次先生のコラム
COLUMN- ホーム
- 奥野祐次先生のコラム
- 新型コロナウイルスのセルフチェックのための、当院の定期的なPCR検査の詳細
新型コロナウイルスのセルフチェックのための、当院の定期的なPCR検査の詳細
当院では、医師、ナースをはじめとした患者さんに接するスタッフ全員に、毎週2回、新型コロナウイルスのPCR検査を定期的に行なっています。
来院される皆さんにできるだけ安心して診療を受けていただきたいという想いから、この定期セルフチェックを導入しました。
ここでは、当院で行なっているPCR検査の詳細(性能評価と直近の検査結果)を記載させていただきます。
①PCR検査の性能評価
測定機器:Picogene PCR 1100
測定物:SARS-CoV-2 virus 合成RNA陽性コントロール(遺伝子研究所)
RT酵素:FastGene Scriptase II
反応組成
RT Enzyme Mix 1.15μl
DNA Polymerase 1.5μl
2× Reaction Buffer 10μl
Primer/Probe mix 0.8μl
MgCl2 1.35μl
Dithiothreitol 0.2μl
RNA 5μl
Total 20μl
反応条件
逆転写 50℃ 300sec
初回変性 95℃ 15sec
変性 95℃ 3sec
アニーリング・伸長 60℃ 16sec 50cycle
測定結果
結果解釈
Nセットでは100コピー/μl以上で計測の信頼可能でした。
N2セットでは10コピー/μl以上で計測の信頼可能でした。
これにより、感染症研究所のガイドラインや保健所で行なわれているPCR検査と同等の感度と考えられます。
②直近の当院のスタッフのPCR検査結果
RNA抽出
QIAamp Viral RNA Mini Kit使用
PCR測定方法
上記の性能評価と同じ
直近の当院スタッフのPCR検査結果の一部を表示しています(11月24日・29日測定結果)週2回実施。全員においてウイルスの検出はされていません。下にある水色とオレンジ色のボックス内のグラフは、それぞれ陰性コントロール、陽性コントロールといい、検査が正常に行われているものを確認するものです。